Coral CO2 PROJECT

喜界島から世界へ!
太平洋の二酸化炭素吸収量の解明に向けて


私たちとCoral CO2 PROJECTを進めていただけるサポーターを募集しています。



はじめまして、喜界島サンゴ礁科学研究所 理事長の渡邊剛です。
我々はサンゴ礁と地球環境変動の関わりを調査するために、世界中の海を駆け巡り、未知の世界を探求しています。
喜界島サンゴ礁科学研究所は、2015年より、地球環境変動の将来予測の鍵となるCoral CO2 PROJECTを準備し、進めてきました。

5年の調査と検討の準備期間を経て、いよいよ挑戦がスタートします。

私たちの最初の挑戦の海は太平洋のど真ん中、ハワイです。生息する長生きのサンゴから、過去200年間の二酸化炭素濃度の記録を読み出すことに挑戦します!





人為起源の二酸化炭素の放出は深刻かつ、歯止めの効かない環境問題として、認識されています。大気中の二酸化炭素濃度は増加し、地球はこれまでに経験したことのないスピードで温暖化に向かっているのかもしれません。

海への二酸化炭素の溶け込みは、全球的な海洋酸性化をもたらすことが心配されています。近未来の海洋生態系がどうなってしまうのかを予測し、対策を立てるためには、二酸化炭素が海洋にどのくらいの速さで溶け込み、拡散しているのかを知らなければなりません。ですが、実は海の二酸化炭素濃度の記録というのはあまり多くはありません。

産業革命から現在までの海の二酸化炭素吸収量を解明し、気候変動・海洋環境の将来予測に貢献することが私たちCoralCO2 プロジェクトチームの目的です。



サンゴの骨格からなぜ、二酸化炭素の記録を読み取ることができるのか?




サンゴはイソギンチャクという動物の仲間です

サンゴは、熱帯・亜熱帯に生息する生き物です。私たちが調査するのは、ハマサンゴと呼ばれる丸い岩のようなサンゴの仲間です。サンゴの表面は、柔らかいポリプ(触手)に包まれていますが、中の骨格は固い炭酸カルシウムで構成されており、その骨を様々な形に成長させます。

サンゴの年輪には、海洋環境の記録が閉じ込められている

サンゴは炭酸カルシウムの美しい骨を作ります。実は、その骨に樹木のような年輪を刻みます。この年輪を採取し、化学分析をするとサンゴが生きた間(数百年間)の海で起こった環境の変化を読み取ることができます。

大気中の酸素の約1/3は海に取り込まれます。サンゴは海に含まれている物質で骨を作っています。サンゴの骨には二酸化炭素の成分が組成されていて、サンゴの骨に取り込まれた二酸化炭素の成分を化学分析で検出することにより、二酸化炭素が海に吸収された量の解析を試みます。

なぜ、ハワイなのか?




地球規模のスケールで環境変動を観測する場合、地域的な人為起源の影響は正確な観測の障害となります。ハワイ諸島は、大陸からの人為起源の汚染の影響を受けにくい太平洋の真ん中にあります。そのため、ハワイは太平洋を代表する環境観測地点であり、海の二酸化炭素濃度(ステーションALOHA)、大気の二酸化炭素濃度(マウナロア観測ステーション)の観測が最も古くから行われています。
ハワイで観測された海の記録と、大気の記録、私たちがサンゴから読み出す二酸化炭素の記録を組み合わせ、高精度のデータを構築します。

これが最後のチャンスかもしれない。





ハワイ州ではサンゴの試料採取の規制が厳しく、研究目的とは言え、採取許可を得るのに長い期間を要しました。そして今回が、研究者がサンゴを採取できる最後のチャンスかもしれません。

このプロジェクトのプロセス





サンゴを探す

人工衛星や、飛行機から撮影した画像を使ってサンゴ礁の発達していそうな場所を探します。古くから残っている文献・地元の漁師さんやガイドさんに話を聞いて長生きしているサンゴがいそうなところを調べます。
その次は、小型のボートに引いてもらいながらのスノーケル(マンタ法)や素潜りなどで実際に海を泳いで探します。ようやく試料採取するサンゴに出会えたら、いよいよスクーバダイビングを使って海に潜ります。

ここまでが、進めている準備です。
そして、私たちは2019年9月、ついに挑戦をスタートさせます!



サンゴの試料採取をする




海を汚さないように空気の力だけで動くドリルを使って、直径3~5cm程度の柱状コア(骨のかけら)を掘り抜きます。この時に表面に開いた小さな穴は、コンクリートでできた小さな栓で塞ぐことにより、数年間で新しい骨に覆われ回復します。試料採取したサンゴは、そのまま順調に生育を続けることができます。



採取した骨のかけらは、硬い岩石を切ることのできるカッターで薄い板にし、レントゲン撮影をします。そうすることで、サンゴの年輪を見ることができます。ここに刻まれている年輪は、過去から現在までのカレンダーの役目をします。カレンダーに沿って化学分析を行うことで当時の海の中の二酸化炭素濃度を知ることができます。

私たちとCoral CO2 PROJECTを進めていただけるサポーターを募集しています。


人類が、将来このままの経済活動を続けていった先に、どこまで二酸化炭素濃度が増えるのか?それが、どれくらいのスピードで海に溶け込むのか?私たちが読み取るのは、気候変動・海洋環境の将来予測に貢献する重要な記録です。

このプロジェクトで得たデータを共同研究者・世界中の研究者へ共有し、モデルに組み込んでもらえれば、より正しい精度の将来予測が可能になります。Coral CO2 PROJECTはその第一歩です。Coral CO2 PROJECTを通し、皆様との繋がりを深めていくことができれば嬉しいです。

ご支援の使い道


調査・研究費用の一部に大切に使わせていただきます。


・傭船代
・掘削機材の製作
・試料郵送
・研究者の渡航費

Coral CO2 PROJECTは9月よりクラウドファンディングで皆様から応援をいただく予定です。


経過をこのページやSNS等と通し皆様へお伝えいたします。共感してくださった皆様、ぜひご支援のほどよろしくお願いいたします。

喜界島サンゴ礁科学研究所

理事長 渡邊剛(北海道大学)
所長/副理事長 山崎敦子(九州大学)