インターンシップ体験記(礒川将兵)

喜界島サンゴ礁科学研究所では、学生・社会人のインターンシップを受け入れています。あなたも研究所にインターンシップにきてみませんか!

インターンシップ生[profile]

●氏名:礒川 将兵
●年齢:29歳(インターン当時)
●出身:大阪府大阪市
●インターン期間:2020年8/10〜8/30
●経歴
法学部法学科卒業、ハワイ大学ロースクール修了、 現在東京の監査法人に勤務中
●趣味:スクーバダイビング、読書、旅行

Q.喜界島サンゴ礁科学研究所をインターンシップ先に選んだきっかけは?

私は社会人のため、特にインターン先を探していたわけではありません。趣味のスクーバをきっかけに興味を持った海、サンゴ、自然、ゴミ問題についての本を読んでいるうちに「単なるバカンスではなく有意義な方法で長期休暇を過ごせないか」と、思うようになりました。そして研究所のWebサイトにたどり着いたのです。サンゴ礁で出来た島にあるサンゴ礁研究に特化した機関、そこでは”100年後に残すため”の様々なプロジェクトが進められている「これだ!」と直感しました。

Q.担当した業務を教えてください。

英語版Webサイトの原稿作成、環境省グリーンワーカー事業の企画等、企画・広報系の業務に携わらせていただきました。本業とはかけはなれた未経験の業務内容だったので最初は少し戸惑いましたが、”発信すること”の難しさと楽しさを知ることができました。

●担当した英語版Webサイト
https://kikaireefs-english.org/

Q.印象に残っている業務内容を教えてください。

環境省グリーンワーカー事業の企画です。出だしから蹴躓いた業務だったので、印象に残っています(笑) 環境省からの仕様書に則った当たり障りのない企画を上程して、理事長、所長に「もっと研究所のカラーを出してほしい」と一蹴されました。専門知識はないので苦し紛れに”遊び心”を採り入れた泣きの1回、所長の失笑を買いましたがなんとかOKをもらいました。広報担当のスタッフが素敵なチラシを作成してくださり、この”遊び心”が研究所や島の皆さんの間で好評となったようで、純粋に「嬉しいなぁ」と思えました。

Q.インターンシップを通してどんな気付きがありましたか?

モノ・コトの発信地がこれから都会から地方へ移りつつあるのではないか、と感じたことです。携わらせていただいた業務の多くは、研究所や島のことを、世界あるいは次世代にむけて発信するものでした。また、島の人達と関わることで、研究所の姿勢が周囲に少しずつ着実に伝播していることも実感できました。喜界島だけではありません。ゴミ分別27種類を実現した鹿児島県大崎町、日曜市の開催により観光誘致に成功した石垣島白保村— 等々、日本中の注目をさらっている他の自治体について、島民から聞く機会もありました。地方から発信者がたくさん現れたら面白いだろうな— 今そんな気持ちでワクワクしています。

Q.今後の目標はなんですか?

まだ具体的には決まっていませんが、日本中を回り、各自治体が抱えている問題や、SDGsのモデルケースとなるような取り組み、環境問題、地域振興等について、自分の目で見て、関わり、発信できるような人間になりたいと思っています。 そして、喜界島や研究所についても、3週間の滞在では到底知り尽くすことができなかったので、今後も何らかの形で関わせていただけたらと思っています。これからも宜しくお願い致します。

Q.喜界島での休日は何をしましたか?

とにかく喜界島のことを少しでもよく知りたい—そんな思いで、島中を自転車で必死に駆け回っていました。研究所のスタッフにお願いして、荒木〜浦原を案内していただいたり、アカショウビンを見るために監事のお店に押しかけたり(笑)…、研究所が開催する公民館講座や「サンゴの島の暮らし発見プロジェクトin喜界島」の打ち合わせにも積極的に参加しました。最終日の夜は、先生の一人が即興の”ナイトツアー・星”空教室に連れて行って下さり、最後に他のインターン生との素敵な思い出ができました。

Q.喜界島で印象に残ったことは?

人の温かさ、強さです。島では、沢山の人たちから助けの手を差し伸べてもらったり、優しい声をかけてもらったりしました。お陰様で、3週間ながら色々な体験をすることができました。また、コロナ禍、人口減少、ゴミ問題といった課題を抱えながらも、明るく、前向きに生きようとする姿勢に感銘を受け、自分もまた見習わなければならないなと思いました。

研究所のインターンシップ制度を利用して喜界島を訪れたおかげで、単なる旅行以上の体験をさせていただくことができました。「サンゴ研のインターンです」—そう身元を明かせば、島の人達は警戒心を解いて優しく接してくれます。研究所が信頼され島にとって大きな存在になっていることに、感銘を受けるとともに、インターン生としても「ありがたいなぁ」と思いました。願わくば、この関係が今後も続き、島と世界中の学生を結ぶ懸け橋となり続けていただけたら、インターン生として関わらせていただいた私も嬉しく思います。

研究所のインターンに興味を持っている学生や社会人の皆さんにひとこと。

研究所のインターンシップで学べることは無限です。サンゴ礁や海のこと、郷土文化、動植物、地域振興、SDGs— 1回の滞在では到底学びきれないほどです。こちらが「学びたい」という姿勢を見せれば、スタッフはもちろん、快く歓迎して受け入れてくれる島民の温かさも、喜界島でインターンをするメリットです。自分の目で見る、知る、触る、体験することが好きな人、そのために潮や土や汗にまみれることを厭わない人(笑)、島のことへ積極的に関わり発信したいと思っている人へ— 喜界島へ、研究所へ飛び込んでみませんか?

体験記番外編「ターイモについて」

礒川 将兵

 今、この体験記を読まれている皆さんは、研究所や喜界島に何かしらの興味を抱かれている人ではないかと思います。サンゴ礁研究所、喜界島と聞いて、皆さんは何を連想しますか?一面のサトウキビ畑?満天の星空?喜界島特有のサンゴ礁段丘?オオゴマダラやアカショウビンといったユニークな動物?エメラルドグリーンの海と多種多様なサンゴ礁?それとも最近発見されたアオサンゴの群生でしょうか?この中には、私が喜界島に3週間滞在して見ることができなかったものも、見ることができたものもあります。そして、見ることができたもの全てが今住んでいる東京にはないもので、私の中の貴重な思い出となりました。ですが、この体験記にはターイモのことを書こうと思います。なぜなら、浦原(うらばる)集落で見た美しいターイモ(田芋)水田の景色が、私の島での滞在の中で最も印象に残ったものだからです。

 島での滞在も折り返しを過ぎた頃、中央公民館で研究所主催の公民館講座に出席する機会がありました。講師は薩摩硫黄島に住む玩具花火研究所の大岩根尚さん。「地球に遊んでもらう」というテーマのもと、自然の中で遊ぶことや、私たちの生活と地球環境との関わりについてお話しいただきました。ターイモの話が持ち出されたのは、講座の一環で行われたグループディスカッションの発表時でした。「喜界島で地産地消をどのように実践できるか?」という大岩根さんの問い掛けに、「ターイモ!」と元気よく答えたお年寄りの男性が私の隣のグループにいました。昔島民はよく食べていて、葉・茎も食べることができる、男性はそう説明していました。島民の伝統に根付いた食材で、採った全てのパーツを余すことなく利用ができるターイモに私は興味を持ちました。

 早速研究所のスタッフにお願いして、翌日夕方案内していただいたのが浦原のターイモ畑でした。目の前の水田にびっしりと並んだターイモの苗 – 茎を高く伸ばし、大きく広げた葉の上では、昼間降った雨が水玉となってキラキラと輝いています。その青々として瑞々しい姿は、それまで毎日のように見ていたサトウキビと対照的をなしとても印象的でした。集落を奥に湧水源から引いた貯水池があり、そこから冷たく綺麗な水が各々の田圃に分配されていきます。また、集落が一望できる山手の高台には保食神社、水神社があり、御神前には今は使われず雑草だらけになった土俵があります。昔は、「村遊び」と称して、子供たちによる相撲試合が御祭神に捧げられていたとのことです。自然から恵まれた水を利用し食物を栽培し、神事を通して食物神、水神に感謝する – 当時の人たちにとって田イモ栽培、水がとても大切だったことがうかがえます。

浦原は島最大のターイモ産地です。この作物の生育には水利の良さが絶対条件であり、栽培域は島北東部の伊実久に始まり百之台段丘を沿って南西部の上嘉鉄に渡り分布しています。半世紀前には嘉鈍、志戸桶でも栽培されていたとのことで、島での消費を主目的として栽培されていたようです。採った芋はウムムッチー、ウムデンガクといった島の郷土料理の食材となり、フワリと呼ばれる葉茎部は調理して食べることも苗として再利用することもできる優れた作物です。今回の滞在では、ウムムッチーやウムデンガクを食べる機会はありませんでしたが、幸いにも浦原でターイモ農家の方からフワリの一部を譲り受けることができ、湯掻いて酢味噌和えとしていただきました。簡素で朴訥とした味ですが、繊維が豊富で歯ごたえがあります。島で消費するための食糧を島民自らが栽培し、収穫物を余すことなく消費する – 世界中でSDGsが叫ばれはじめた現代から遡って50年前もの話ですが、かつての喜界島のターイモ栽培にSDGsのモデルケースを見出すことはできないものでしょうか?

そんな島の食文化を支えてきたターイモですが、水利の悪さ、サトウキビを中心とする農政への転向、生産者の高齢化、大手小売業の進出に伴う食文化の変遷などにより、年々栽培面積は減少し、現在は半分以下となってしまったそうです。「雑草を手作業で除去するのにとてつもない時間と労力がかかる。異常な自然現象や除草剤で苗が枯れてしまうこともある。」 — そう教えてくれた最前のターイモ農家の方は、還暦を過ぎていることが伺えました。また、収穫されて店頭に並ぶものはいずれも高価で、島民にとっては容易に手を出せない代物となってしまったといいます。将来、この喜界島で島民がターイモを栽培することをやめ、ターイモを食べることをやめてしまう日が来てしまうのでしょうか?

 喜界島サンゴ礁化学研究所は、「100年後に残す」という理念のもと、2014年にこの島に設立されました。100年後に残したいサンゴ図鑑、人類が排出した二酸化炭素量のデータ、国立公園 – 研究所に携わる(もしくは携わった)様々な人の「残したい」想いが、プロジェクトやイベントとして形になっています。また、次世代の科学者、教育者を育成することを目標として、子供達に「感じる」「見つける」「伝える」「残す」ことの大切さを教えています。私は島での3週間で、一面のターイモ水田が造り出す浦原の景色の美しさに「感」動しました。島の郷土料理の材料となり、葉・茎・芋全てを利用できる持続可能な作物としての可能性を「見つけ」ました。そして今、私は研究所のデスクに座って、この体験記の原稿を書きながら、「どうすれば田イモの素晴らしさを世界へ発信することができるだろう?」と、頭を悩ませています。なぜかというと、この素敵な作物のことを一人でも多くの人に「伝える」ことが、喜界島での田イモ栽培を「100年後に残す」ために今の私ができる精一杯のことだからです。
 
 読者の皆さん。皆さんにとっての「100年後に残したい」モノは何でしょうか?浦原の美しいターイモ水田を見るため、そして皆さん自身の「100年後に残したい」モノを見つけるため、喜界島・研究所を訪れてみませんか?

第3回喜界島リーフチェックを実施しました!

第3回喜界島リーフチェックを実施しました!

10月18日に台風で延期になったリーフチェック(*世界でおこなわれている科学者と市民ダイバーによるサンゴ礁のモニタリング調査)を実施することができました!喜界島では2018年から、荒木集落沖に生息するご長寿ハマサンゴの周辺でリーフチェックを実施しています。

今回の結果は、昨年に比べると水深15mの深場で生きた有藻性サンゴの割合が小さくなっています。また、9月の台風前には白化が発生していたサンゴたちも、リーフチェック時には回復している様子がみられました。

今後ともダイバーのみなさまと一緒に、喜界島のサンゴの多様性を見守っていきたいと思います。

荒木のご長寿ハマサンゴ(1578~)

底質調査の様子。メジャーの下がサンゴか別のものかを記録しています。

2019~2020年のリーフチェック 底質調査結果
2019~2020年のリーフチェック 魚類調査結果
2019~2020年のリーフチェック ベントス調査結果
喜界高校で講演会をおこないました!

喜界高校で講演会をおこないました!

研究所がある鹿児島県喜界島の喜界高校では、持続可能な地域・社会の発展に貢献できるグローバルな人材の育成を目指し、「総合的な探究の時間」として地域と連携した教育活動を展開しています。

その中で、地域で活動している講師による講演会を行っており、喜界島サンゴ礁科学研究所 山崎敦子 所長と、インターンシップ生ロマスジュニア貴さん(宮崎大学大学院)が喜界島高校1年生と2年生の98人に向けて講演を行いました。

テーマは「“研究者な自分“のすすめ」

山崎敦子 所長の研究者って何をする人だと思いますか?という問いに対して

「常識を覆す人」という回答がありました。

少しだけ講義の内容をご紹介します。

【研究者あるある】例えば…

最近、お腹が痛い日が多いなぁ…あなたならどうしますか?

1)寝てれば治るよ!って信頼できる人から言われたらその通りにする
2)原因を自分で確かめる
3)症状をネットで調べて、効きそうな薬を飲む

皆さんだったらどうでしょうか?

1日は24時間なんだって!と友人から尋ねられたらどう答える?

1)当たり前だよ!
2)そんなわけないよ!
3)本当に?

研究をする過程で大切なことは、全てのことが本当のことかどうか疑うところから始めます。

研究を始めるときに、全てのことを疑ってみることが大事です。

全てのことを疑うと、疑問がどんどん出てきます。自然のこと、身の回りのことを全て一度疑ってみる。そして、自分で調べることそれができれば研究は成り立ちます。
そのなかでもっともらしい答えを探す、それが研究のコツなんですよ。と山崎敦子 所長。

あっという間に時が過ぎ、終了のチャイムが鳴りました。

【喜界島サンゴ礁科学研究所 山崎敦子 所長より】

高校生のみなさんに研究とは何か?を伝えようと振り返るうちに、私も一番大切なことを再確認できました。
この自然や社会で起きていることを頭をまっさらにして、不思議に思う気持ちを持ち続けること。自分で確認したことしか自分の口からは伝えられないこと。どんなにもっともらしい結論が出たとしても、それが100%正しいとは限らないこと。それを真摯に伝えることのできる研究者でありたいなと、高校生の真っ直ぐな眼をみて思いました。

喜界高校との連携はこれからも続けていきます。ここから未来の研究者や、目の前で起こっている環境変動に対して科学的な根拠や思考に基づいて自分の意見を伝えられる人を喜界島から生み出せれば嬉しいです。

【インターンシップ生ロマスジュニア貴さん(宮崎大学大学院)より】

今回の公演は喜界島高校の皆さんに向けて研究リテラシーについてお話しするというものでした。
公演前は山崎先生から「所々話振るから、アドリブで頑張って(笑)」と言われどう切り抜けようか心配でしたが、いざ喋り始めるとなかなか楽しかったですし、喜界島高校の生徒さん達も真剣な姿勢で話を聞いてくれたり、リアクションを取ってくれたりして、とても嬉しかったです。
高校での公演なんて僕個人では中々できない経験をさせて頂いて有難い限りです。
インターン終了後も、今回得た経験を生かし、研究や今後の活動にさらに力を入れて行こうと思いました。

喜界島サンゴ礁科学研究所は、これからも地域の皆さんへ私たちが行っている活動を共有して、還元していきます。

MBC南日本放送【かごしま4】に出演しました!

駒越先生がMBCテレビ「かごしま4」に出演して鹿児島の皆さんに

喜界島のサンゴ図鑑100年プロジェクトをPRしました!

MBCテレビ「かごしま4」は平日の夕方鹿児島県内で放送される、地域の話題や暮らしの情報を伝える番組です。

今回はリモートでの生中継で駒越太郎先生が出演しました!


鹿児島の皆さんにお伝えするのは、100年後に残す喜界島サンゴ図鑑プロジェクトです!

サンゴは種類によって個性があり、環境によって違う生き方をしています。

そんなサンゴたちは気候の変化に敏感に対応しています。

喜界島がある海域は、「亜熱帯」と「温帯」の気候の境界線に位置しています。

地球温暖化で日本のサンゴの種類が各地で激変し、多くのサンゴの種類が北上している今、喜界島は「変わりゆくサンゴ礁生態系を捕らえる最前線」なんです!

骨格標本を残すことは「本物」を残すことです。

100年間の間に名前が変わったとしても、100年後の人が更に細かく種類を分けてしまっても、「本物」を残しておけば未来の科学者が“今“を見つけることができます。

図鑑に掲載するサンゴの骨格標本を研究所に保管し、研究者・学生・未来の科学者である子供達・喜界島の皆さんに公開します。

リターンもご紹介!

こちらは、お風呂に貼れるサンゴポスター!


研究所で2日間!喜界島プロジェクトメンバーと満喫するプラン

いただいたご支援は

調査費、撮影費(水中撮影・骨格標本撮影)、編集費(学術的編集・デザイン費)など、サンゴ図鑑をつくるために大切に使わせていただくほか、

私たちは喜界島の海を愛するみなさんと一緒に、海洋観測・リーフチェック・海岸清掃と海岸保全の啓蒙活動を実施していきます。

そして、「喜界島のサンゴ図鑑プロジェクト」を知っていただけるようオンラインで図鑑を公開し、世界中の方に喜界島のサンゴ礁生態系の情報を届けるための費用に使用させていただきます!

鹿児島にお住まいの皆さん、ご覧いただけたでしょうか!

喜界島サンゴ図鑑プロジェクトはネクストゴールに挑戦中です。

世界中に「喜界島のサンゴ図鑑プロジェクト」を届けていきますので、引き続き応援をよろしくお願いします。

気候変動の将来予測へ!CoralCO2プロジェクトのご報告

気候変動の将来予測へ!CoralCO2プロジェクトのご報告

昨年のクラウドファウンディングで調査に成功したCoralCO2プロジェクトは順調にサンゴコアの分析が進んでいます。

Coral CO2プロジェクトのページはこちら!

https://kikaireefs.org/coralco2/

そんな中、ハワイのSam先生から嬉しいお知らせが届きました!

昨年、私達がボーリングしたハマサンゴに開いた穴はコンクリートのプラグで蓋をしてきました。このプラグ、サンゴの成長を促すために奄美群島でしか作られていない黒糖焼酎を蒸留した後に出た粕から濃縮したアミノ酸がたっぷり入ったコンクリートでできています。

そしてなんと!調査から一年たち、順調にハマサンゴが成長し、コンクリートの蓋をほとんど見えないくらいに覆っているとの報告があったのです!

試料をいただいたハマサンゴが元気にしていると聞いて、私達もホッと安心しました。これからも百年先も海の環境を記録しながら、すくすく育って欲しいです。

CoralCO2プロジェクトオフィシャルスポンサー

みんなで知って守る!喜界島のアオサンゴ

みんなで知って守る!喜界島のアオサンゴ

喜界島サンゴ図鑑プロジェクトの目的の一つ。

日本でも類い稀なる喜界島の美しい海と、サンゴ礁生態系を100年後に生きる人に残したい!

喜界島では、琉球列島「最北端」のアオサンゴの群⽣が確認されています。

アオサンゴは、骨格の鮮やかな青色が特徴で国際自然保護連合(IUCN)のレッドリスト絶滅危惧2類に掲載されています。

喜界島で確認された琉球列島「最北端」となるアオサンゴ群⽣は地元のニュースから全国に広がりました。

(南海日日新聞2020年8月4日付)

これだけの規模の群生は珍しく、喜界島の海の豊かさを示すものです。わたしたち喜界島サンゴ礁科学研究所は、地域の皆さんとこの喜界島の「宝」をともに守っていきたいと考えています。

日増しに秋も深まってきた今週末、わたしたちは喜界島のアオサンゴを知り、今後どのように保全していくかを考えるため

アオサンゴカフェを開催しました!

このイベントのプレゼンターは宮崎大学大学院からインターンシップで研究所に来ているロマスジュニア貴さん。

アオサンゴは、研究対象として初めて取り組んだ種だそうです。綺麗で、まだまだ研究が進んでいない謎の多いアオサンゴ。2019年 CWMD国際会議でアオサンゴの研究成果を発表し手応えを感じ、大学の卒論もアオサンゴだったそうです。

将来国内外問わず環境保全系の仕事に就きたいと考えており、それを実行するにあたっての知識や考え方、伝え方などイベントを通し学べたら!ということでプレゼンターに抜擢されました。

地元小学校への案内や集落放送でこのイベントを知った、たくさんの方がアオサンゴカフェに来てくださいました。

前半は、アオサンゴや喜界島の国立公園を知っていただくためプレゼンターによる解説です。

こちらは、アオサンゴの骨です。

青い骨をもつ美しいサンゴです。

アオサンゴを知った後は、喜界島のアオサンゴを今後どう「保全」していくのかを考えます。「保全」とは人によって守ること、そして私たちが生活するために可能な範囲で利用していくことです。

喜界島のサンゴ礁と海、昔と今を比べてみるとどうでしょうか?そこから、将来どう残していくのか?

「過去から現在」「現在から未来」というスケールで考えるとどうか?

喜界島で実際に海を見続け、サンゴ礁生態系の恩恵を受けている会場の皆さんに伺いました。

「昔」と「今」たくさんの情報をいただきました。

皆さんからの情報をピックアップしてお伝えします。

「みかん!?」これは、面白い意見です。

また、喜界島に住む皆さんがサンゴ礁から受けてきた恩恵の一つとして、黒糖を作るときに石灰を加えるのですが、サンゴは石灰質の骨を作ります。昔の喜界島の人々はサンゴの骨を石灰代わりに黒糖を作っていたという話もありました。

この海の恵を100年後に残すために、私たちができることは具体的にどのような取り組みでしょうか?

「未来のために」なにができるか、会場の皆さんに考えていただきました。

「未来のために」たくさんの「できること」がでました。

喜界島でアオサンゴカフェに参加いただいた皆さん、

オンラインで参加いただいた皆さん、ありがとうございます。

アオサンゴカフェで皆さんからいただいた大切な声は、報告という形でまたお伝えします!(たくさんの情報だったので、情報整理をして改めてお伝えします)

さて、会場のサンゴCAFEではこの日だけの特別メニューとして、九州大学からの研究生とプレゼンターのロマスさんが考案した

「ブルーコーラル」を提供しました!

夏の終わりに爽やかな青。アオサンゴをイメージしたそうです。

一言で「保全」と言ってもムズカシイ…。

私たち喜界島サンゴ礁科学研究所は、地域の皆さんと一緒に喜界島のアオサンゴをどう守っていくか?どう関わっていくか、たくさんお話をしながら考えていきます。

ビーチクリーン&生き物観察会を開催しました♫

ビーチクリーン&生き物観察会を開催しました♫

9/26(土)に喜界島の国立公園の自然を知り、守っていく活動をしました!

この自然イベントでは、ビーチクリーンの後の綺麗になったハワイビーチ で生き物観察会をしました。喜界島の海の生き物博士の卵たちと、その親御さんを対象に呼びかけました。

このイベントを企画したのは研究所インターンシップ生の宮崎大学大学院の髙田健司さん。

海洋保全に興味があり、現在大学でサンゴの分子生態学を学んでいることから、喜界島の子供たちが環境保全に興味を持ち、楽しく学べるイベントを考えて実施してくれました。

このイベントには、42名の親⼦連れの皆さんが参加しました。

まずは、ハワイビーチ (喜界島の言葉で「あんなどぅまい」)をビーチクリーンします。

この日の案内人は、研究所のサンゴ博士 山崎敦子先生・シャコガイ博士の駒越太郎先生、そして生き物大好きダイバー髙田健司さん・魚釣名人のロマスジュニア貴さん(宮崎大学大学院)です。

説明後、ビーチクリーン。

「こっちにたくさんゴミがあるよー!」という声の方向に行ってみると…

大きな漁具がモンパノキに引っかかっていました。

モンパノキは喜界島の海岸部に生育する特徴的な植物です。

声を掛け合ってビーチクリーンをする皆さん。

ビーチクリーンの後は、「サンゴ礁奇想天外!海の生き物博士になろう!」という企画で海が大好きな案内人から参加者の皆さんに海の生き物に関するクイズが出題されました。

さすが喜界島に住んでいる皆さんです。

正解率が高い!

このブログを見ている皆さんにも出題です。

うつぼの変わった特徴とはなんでしょう?

1.実は目が3つ

2.実は口が2つ

3.実は鼻が6つ

答えはこのブログの最後でお伝えします。

ビーチを綺麗にして、海の生き物博士になった後は、お楽しみの生き物観察会!

皆さん思い思いのポイントでタイドプールにいる生き物を捕まえました。

どんな生き物が見つかったでしょうか?

↓こちらは、ユムシです。これで真鯛が釣れるそうです。

このイベントのアンケートでは以下の回答をいただきました。

「日々の生活の中でゴミを出さない工夫や確実な分別を行うことがすぐにでもできることだと思いました」

「ゴミはゴミ箱へ!自然を大切に!」

「エコ洗剤の利用、ゴミを増やさないようにする」

また、この日回収した漂着ゴミは110kgにもなりました!

参加いただいた皆さん!ありがとうございました。わたしたち喜界島サンゴ礁科学研究所は、今後も自然を知り守っていく活動を行なっていきます。

私たちのこうした活動はインターン生の力で支えられています。

この日、活動したのは髙田さん、ロマスさん、宮林さん。

喜界島サンゴ礁科学研究所はインターンシップ生を募集しています。

詳細はこちら↓

最後に、クイズの答え合わせです。

うつぼの変わった特徴とはなんでしょう?

1.実は目が3つ
2.実は口が2つ
3.実は鼻が6つ

答えは…「実は口が2つ」あります!でした!

国⽴公園の動植物を知るイベントを開催!親⼦連れ43名が参加

国⽴公園の動植物を知るイベントを開催!親⼦連れ43名が参加

8/29(土)に「荒木・中里遊歩道 自然お散歩ツアームラサキオカヤドカリ探検隊」を荒木・中里遊歩道で開催しました!

この自然ツアーイベントは、環境省グリーンワーカー事業で行われており、喜界島の皆さんに国立公園に生息する希少な動植物を知っていただくために企画しました。

荒木・中里遊歩道は、階段状の隆起サンゴ礁が発達しています。海岸には昔からの植物が生育しており、喜界島特有の景観があります。

この自然ツアーイベントの案内人は
喜界島サンゴ礁科学研究所 研究員 駒越太郎博士

そして、地元の自然ガイド冨 充徳 氏がつとめました。

当日は親子連れなど43名の方に参加をいただき、

荒木・中里遊歩道の住人ムラサキオカヤドカリになりきるべく、紫色のアイテムを身に付け

探検スタート!

出会いました。ムラサキオカヤドカリ

オカヤドカリは口笛をふくと殻から出てくるそうです。

途中、遊歩道に落ちているゴミを拾いながら

探検隊はすすみました。

ツアーの折り返し地点で休憩を挟んだ後、皆さんで荒木・中里遊歩道に対する思いや、ツアーの感想をダンボールに書いていただきました。

そして、こんな傑作も!
ここでは、トカゲ(アオカナヘビ)がいたり、

ハマユウ(毒草)の実を食べるムラサキオカヤドカリたちがいたり、

こちらは、ガジュマルの実だそうです。イチジクのようですね。

普段のお散歩だと見逃してしまう動植物を発見することができました。

親子グループで参加した女性からは、

「見たことがあっても素通りする動植物もガイドから教えてもらうと面白い。久々に童心にかえることができました。トカゲ(アオカナヘビ)がいてびっくりした」というコメントをいただきました!

夏休みの最後に皆さんと思い出を作ることができてよかったです!

皆さんの応援が私たちの力です♫

このイベントは研究所のインターン生が企画し、

実施にもスタッフとしてインターン生が活動しました!

喜界島サンゴ礁科学研究所は今後も、こうした環境保全啓蒙活動を継続していきますので、応援よろしくお願いします!

オンラインセミナー 7/3(金)魚の形からわかること

オンラインセミナー 7/3(金)魚の形からわかること

7/3にオンラインセミナー「魚の形からわかること」が開催されました!

そのセミナー後に受講者のみなさまから寄せられた質問に、
講師の東京大学大気海洋研究所の脇谷量子郎博士に答えていただきました!
興味深い質問と答えが盛りだくさんですので、ぜひご覧ください。

Q.深海に住む珍しいウナギを教えてください。

A. 深海もしくは外洋に棲むウナギ目(ウナギの仲間)はフウセンウナギ科、フクロウナギ科、シギウナギ科、タンガクウナギ科などなど実は数多くのグループと種がおりますが、どれも食用に利用されないので、一般的に見かける機会はほぼない魚ばかりです。面白いことに、我々に馴染み深い蒲焼のウナギは、沿岸に棲んでいるアナゴ類よりも、これらの外洋に棲む「ウナギらしくないウナギ目の魚」の方が血筋としては近いことが近年わかりました。

Q. アカムツの口の中に大きな虫がいるのはなぜですか。

A.アカムツの口の中にいたりするのは、ダンゴムシやフナムシと同じ等脚類に分類されるウオノエ科の寄生動物だと思われます。これは魚にとっては体液を吸われるだけの迷惑な存在と考えられますが、大抵は魚がそれで弱り切ってしまうこともないようです。口の中にあんなに大きな寄生虫がいて、気にならないのか、私も気になります‥笑。ただ、魚には口から寄生虫を摘み出す手がないので、我慢しているのかもしれません。

Q. 住む環境に応じて、魚の口の位置が異なっているのはなぜですか。

A. 少しでも他の個体より餌を食べるのが上手い魚は、結果的により多くの子孫を残す確率が増えます。そうすると、その親の持っていた口の特徴が子孫でより広まる、という一連の流れが何世代も積み重なった結果、現在の様々な形があるという風に考えられているようです。

Q.ウナギはどのように陸上の生物を捕食するのですか。

A. 私も、どの様に陸生動物を捕食しているのか興味がありまして、今まさにその研究をしております。またいずれ、その辺の話もお話できるといいなと思います。

Q. うなぎのどのような所に一番魅力を感じますか。

A. 野生のウナギの「魚っぽくない」偉そうな顔が一番魅力を感じます。また、何年も、時として数十年も、川の中で群れずに単独で生きる生態も「川の主」的な独特の存在感を感じて魅力です。

KIKAI college 開設!

2020年9月、喜界島サンゴ礁科学研究所の教育プログラムを再編し、KIKAI college を開設しました!
通年でサンゴ礁研究と科学英語を学ぶサンゴ塾コースや、研究者によるセミナー、サマーキャンプ、島留学など、サンゴ礁科学研究所の豊富なプログラムが受講できます!
未来の研究者の卵のみなさん!KIKAI collegeでお待ちしています!
KIKAI college ウェブサイトはこちら!

KIKAIカレッジ〜オープンラボウィーク〜が奄美新聞に掲載されました

KIKAIカレッジ〜オープンラボウィーク〜が奄美新聞に掲載されました

(奄美新聞2020年8月28日付)

サイエンスキャンプは例年のように開催できませんでしたが、オンラインで皆さんと再会できたり、この機会に新しい皆さんと出会うことができました!

その時の様子はこちらのブログにまとめていますので、ぜひご覧ください♫

https://kikaireefs.org/2020/08/20/kikaicollege/

夏休みオンライン科学セミナーの様子が奄美新聞に掲載されました

KIKAIカレッジ〜オープンラボウィーク〜が研究所がある鹿児島県奄美群島の「奄美新聞」に取り上げられました。

(奄美新聞2020年8月28日付)

サイエンスキャンプは例年のように開催できませんでしたが、オンラインで皆さんと再会できたり、この機会に新しい皆さんと出会うことができました!

喜界島サンゴ図鑑100年プロジェクトがNHK「情報WAVEかごしま」の中のニュースとして放送されました

喜界島サンゴ図鑑100年プロジェクトがNHK「情報WAVEかごしま」の中のニュースとして放送されました。

こちらは第一次調査の時の様子です。

研究所の山崎敦子 所長が出演しました。

今日もさまざまなニュースがありましたが、私たちの【喜界島サンゴ図鑑100年プロジェクト】が皆さんの嬉しいニュースや明るい話題になれば嬉しいです!

フィールド図鑑(WEB版)喜界島の有藻性サンゴ類〜生きているサンゴを見分けよう〜が奄美新聞・南海日日新聞に掲載されました

私たちは、 喜界島サンゴ図鑑100年プロジェクトの第一歩として

2020年2月に喜界島で第一次調査を実施し、8月フィールド図鑑(WEB版)喜界島の有藻性サンゴ類〜生きているサンゴを見分けよう〜を公開しました。このフィールド図鑑(WEB版)には、調査で発見されたサンゴ14科48属130種を掲載しています。

フィールド図鑑(WEB版)は喜界島サンゴ礁科学研究所のホームページで公開されており、誰でも無料で視ることができます。

このニュースは、研究所がある鹿児島県奄美群島の地元紙に取り上げられました!

 

 

奄美新聞2020年8月13日付
南海日日新聞2020年8月11日付
KIKAIカレッジ〜オープンラボウィーク〜開催報告

KIKAIカレッジ〜オープンラボウィーク〜開催報告

オンラインと現地の喜界島で国内外から合計301名の皆さんに参加をいただきました!参加いただいた皆さん、ありがとうございます。

サイエンスキャンプは例年のように開催できませんでしたが、オンラインで皆さんと再会できたり、この機会に新しい皆さんと出会えたことを大変嬉しく思います。

皆さんとの時間を振り返りながら、KIKAIカレッジ〜オープンラボウィーク〜の開催報告をさせていただきます。

KIKAI college 開講式

こちらはKIKAIカレッジ開講式の様子です。久しぶりに皆さんと会えて笑顔になる渡邊理事長、山崎所長、駒越先生です。

オンラインで皆さんを拝見していると研究所の6周年記念のTシャツを来てくださったり、後ろに飾ってくれている皆さんがいらっしゃり、研究所一同とても嬉しくなりました!Tシャツに書かれているメッセージは、The future has an ancient heart.「未来は、古代の心を持っている」です。

サンゴ図鑑博士と一緒に「生きているサンゴを見分けよう!」

サンゴ図鑑博士グループがつくったフィールド図鑑は、研究所ホームページ「喜界島サンゴ図鑑100年プロジェクト」から誰でも無料でダウンロードできます!

■ダウンロードはこちら!
https://kikaireefs.org/kikaireefs-project/

2020年2月の調査で発見されたサンゴ14科48属130種を掲載しています。大人から子供まで幅広い年代が簡単に利用でき、サンゴに親しみが持てるように工夫を凝らして作成しました!是非ご覧ください!WEB版なのでスマホやタブレットからでも見ることができるので、フィールドでも気軽に見ることできます。

オンラインでの授業の様子です。

この答えは、ダウンロードできるフィールド図鑑に載っていますよ!

■ダウンロードはこちら!
https://kikaireefs.org/kikaireefs-project/

サンゴ図鑑イベントに参加いただいた方からは「生きた珊瑚の見分け方が分かって、今後海に行った時探してみたいと思います」というコメントがありました!ぜひ、このフィールド図鑑で生きてるサンゴの種類を見つけてください。

オフライン(現地の喜界島)で受講した皆さんもサンゴ図鑑をじっくり見ていました。

サイエンスキャンプ ホームカミング DAY

「みんな久しぶりー!元気〜!?」一年ぶりの再会に皆さん嬉しそう!

参加した小学生はインタビューでこのように答えていました。

「去年のサイエンスキャンプでは喜界島の湧水や海水にもカルシウムが含まれていることを知った。今、小学校の卒業論文にサンゴのことを書こうと思っている。将来の夢は喜界島のサンゴ土壌を活かした農業方法を考えたい」

聞きたいことや、卒業論文で調べたいことがあったらいつでも研究所にきてください!

夜の海で撮影した喜界島の長生きハマサンゴ!参加した皆さんいかがでしたか?神秘的な映像でした!

サンゴ礁×サイエンス×島留学!? プロジェクト説明会

喜界島に留学して喜界高校に通いながら、放課後や週末はサンゴ塾で学ぶ留学プログラムを実施しているサンゴ塾生が研究成果を発表しました。

日吉慎太郎くん(喜界高校3年生)「ハマサンゴ属の骨格内部の形態は種同定に使えるのか」

津田和忠くん(喜界高校3年生)「喜界島におけるハワイビーチと小野津港の海水の炭酸系と サンゴの分布」

研究所の会場には2人の発表を聞きに飛び入り参加のお客さんがいらしゃいました。

発表のあとは渡邊理事長からのフィードバックがありました。KIKAIカレッジ喜界島本校ではこうして相談やフィードバックを直に受けることができます。

島留学プロジェクト説明会では、サンゴ塾生の発表を聴きに来場していた喜界高校の教頭先生がその場で出演いただきました!(突然でしたが、ありがとうございます)

喜界島に留学中の塾生の保護者もZoomで参加し、喜界島への留学経緯や大変だったことを教えていただきました。その中でも喜界島へ留学したのは、ここに真の学びがあるからだと仰っていました。本物を知りたい、挑戦したいと思っている人はサンゴ礁科学研究所へ。そして喜界高校の皆さんはとても暖かいこと、島の方と触れ合うことが留学生にとって良い刺激になたことを教えてくれました。

サンゴ塾生の発表がその成果が最も現れた結果です。

喜界島への留学に興味のある方へ、個別相談会をおこなっています。以下より申込ができますので、直に話を聴いてみたいという方はお気軽にお申し込みください。

【島留学相談会】喜界島サンゴ礁科学研究所
https://kikaicollege-consultation.peatix.com/

進路が気になるみんなへ!大学生と話そう!

様々なジャンルに興味がある子供達が参加し、レベルや年齢によってオンライン上で部屋を分けました。「大学生と話せてよかった!満足な内容でした!」と参加した高校生のコメントがありました。各チーム盛り上がっていたようで、大学生も有意義な時間だったそうです。

喜界島からもサンゴ塾生が参加しました。

喜界島から元気をみんなに!喜界島うるまエイサー 生ライブ配信

昨年のサイエンスキャンプでも喜界島に来てくれた子ども研究員の皆さんのために踊ってくれました。太鼓の叩き方や踊り方を教えてもらったこと、喜界島うるまエイサーの皆さんから元気をもらってキャンプの研究を乗り切ったこと、キャンプに参加した子ども研究員の皆さんと、喜界島うるまエイサーの皆さんの素晴らしい交流ができたこと!私たちにとっても大切な思い出です!

今年のサイエンスキャンプは例年通り喜界島で開催できませんでしたが、日本中の皆さんに喜界島から元気を配信したいという私たちの願いが叶って今回出演いただきました!!

エイサーの動画はこちらからみれます!
https://youtu.be/8RNYu1l7gk4

喜界島うるまエイサーの皆さん!ありがとうございました!

重点プロジェクト発進!「MIRAIプロジェクト」の紹介

100年後に残る時空を超える価値とは何か。私たちは研究を通じて、サンゴから地球環境の変化を教えてもらっています。そしてサンゴが築き上げたサンゴ礁の上に私たち人間は住んでいます。サンゴが記録してきた海洋環境と人間が生み出してきた歴史や文化の関係を紐解き、未来に向けた時空を超える価値の創造を目指すプロジェクトです。

喜界島の会場では、23名の皆さんが参加しました。

MIRAIプロジェクトを喜界島の皆さんにお伝える初めての機会となりましたが、たくさんの情報・意見を交換することができました。

皆さんからの情報をまとめたホワイトボード。

KIKAIカレッジ~オープンラボ ウィーク~のライブイベントが終了となりますが、サンゴ塾やKIKAIカレッジ島留学相談会は引き続き開催いたします!

■サンゴ塾

サンゴ礁という学びの場をオンラインで体験する探求学習です。単月のお試し入塾プログラムや、入塾希望者向けの体験をご用意いたしました!

サンゴ塾【入塾申込】
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSekqRhwE21R1ecgJXwM-2ZRlX6Y2lR8NdzP1GiKWOm32aHDLw/viewform

サンゴ塾【単月のお試し入塾プログラム】
https://peatix.com/event/1578178

サンゴ塾【入塾希望者向けの体験】
https://kikaireefs-college-experience08.peatix.com/

■KIKAIカレッジ島留学【相談会】

喜界島サンゴ礁科学研究所・喜界町・喜界中学校・喜界高校がチームを組んで、離島留学プログラムの実施を進めています。未来の研究者の卵たちへ!世界でも類稀なサンゴ礁研究のフィールドである喜界島に留学して私たちと一緒に研究をしましょう!

KIKAIカレッジ島留学【相談会・個別相談の申込】
https://kikaicollege-consultation.peatix.com/

■オンデマンド授業 配信中!

「サンゴロジー ~サンゴが語る地球環境変動~」
講師:渡邊 剛 博士(サンゴ礁地球環境学)
申込はこちら
https://kikaireefs-ondemand-01.peatix.com/

「海と私たちを巡る“栄養”」
講師:山崎 敦子 博士(サンゴ礁物質循環学)
申込はこちら
https://kikaireefs-ondemand-02.peatix.com/

サンゴ塾・KIKAIカレッジ島留学のお問い合わせは
喜界島サンゴ礁科学研究所(電話:0997-66-0200)まで!
https://kikaireefs.org/

喜界島のサンゴ図鑑(ウェブ版)完成

喜界島のサンゴ図鑑(ウェブ版)完成

大人から子供までサンゴに親しみながら学ぶことができる図鑑をオンライン科学イベントで一般公開!

発行:喜界島サンゴ礁科学研究所

■編著者
・藤井琢磨/鹿児島大学国際島嶼教育研究センター[奄美分室]特任助教
・北野裕子/国立環境研究所生物・生態系環境研究センター 特別研究員
・磯村尚子/沖縄工業高等専門学校生物資源工学科 准教授
・深見裕伸/宮崎大学農学部海洋生物環境学科 教授

■ポイント
・喜界島のサンゴの図鑑(ウェブ版)を作成しました。
・大人から子供まで幅広い年代が簡単に利用でき、サンゴに 親しみが持てるように工夫を凝らして作成しました。
喜界島サンゴ礁研究所に保管されている証拠標本が示されており、学術的記録としての有用性も高めてあります。

喜界島のサンゴ図鑑はウェブ版なので、誰でも無料で簡単に見ることができます。

■ 概要
鹿児島大学国際島嶼教育研究センター(奄美分室)の藤井琢磨特任助教、国立環境研究所生物・生態系環境研究センターの北野裕子特別研究員、沖縄工業高等専門学校物資源工学科の磯村尚子准教授、宮崎大学農学部海洋生物環境学科の深見裕伸教授らの研究グループは、喜界島サンゴ礁科学研究所(渡邊剛理事長、山崎敦子所長)と共同で、喜界島のサンゴに親しみを持ってもらい、喜界島のサンゴの保全につなげていくことを目的として、喜界島のサンゴ図鑑(ウェブ版)を作成しました。2020年の2月の約1週間、喜界島の様々な場所を潜水調査し、そこで見つけたサンゴについてまとめたものです。掲載した全種に喜界島サンゴ礁科学研究所保管の証拠標本番号も付記されているので、将来的に分類学的研究が進み種名が変わったとしても(例えば、1種と思われていたものが2種に分かれたり、あるいは名前が変わっても)、その標本を再確認することによって、遡って、実際にどのような特徴の、どの種のことを指しているのか誰でも調べることができます。


図鑑には今回の調査で発見されたものの内、種名が判明したサンゴ14科48属130種を掲載しています。将来的には喜界島の全てのサンゴの種類を網羅していきたいと考えています。
本図鑑は8月8日に喜界島サンゴ礁科学研究所のホームページで公開される予定です。

■ 発表
喜界島サンゴ礁科学研究所のホームページにて8月8日以降に公開
https://kikaireefs.org/kikaireefs-project/

■ 公開予定
喜界島のサンゴの図鑑(ウェブ版)は喜界島サンゴ礁科学研究所が行うオンライン科学イベント【KIKAIカレッジ】~オープンラボ ウィーク~でお披露目いたします。
同イベントは全国の小学生・中学生・高校生からサンゴ礁科学に関心がある大人を対象にしており、喜界島のサンゴの図鑑(ウェブ版)を教材に授業が行われます。本イベントの取材は喜界島サンゴ礁科学研究所(TEL:0997-66-0200)までお問い合わせください。
また、「喜界島サンゴ図鑑100年プロジェクト」とし喜界島のサンゴ図鑑を更新していくための調査費、編集費用等をクラウドファンディングで募集します。

【本研究への支援】
本研究は、喜界島漁業協同組合、鹿児島県大島支庁林務水産部林務水産課水産係、ヨネモリダイビングサービスの方々の協力により実施されました。また、JSPS 科研費、令和1 年度文部科学省特別経費、2019 年度独立行政法人環境再生保全機構地球環境基金、国立環境研究所の支援を受けて実施されました。

本件の問い合わせ先

【研究に関する問い合わせ先】

■鹿児島大学国際島嶼教育研究センター/特任助教 藤井琢磨(ふじいたくま)
TEL:0997-69-4852 /FAX: 0997-69-4853 /個人携帯:090-9389-4672
メール:tfujii@cpi.kagoshima-u.ac.jp

■宮崎大学農学部 海洋生物環境学科/教授 深見裕伸(ふかみ ひろのぶ)
TEL:0985-58-7221 /メール:hirofukami@cc.miyazaki-u.ac.jp

【報道に関する問い合わせ先】

■NPO法人喜界島サンゴ礁科学研究所/担当者名:安田暢子
TEL:0997-66-0200 / FAX:0997-58-9335 /メール:pr@kikaireefs.org

■鹿児島大学広報センター(企画評価課広報係)
TEL:099-285-7035 / FAX:099-285-3854 /メール:sbunsho@kuas.kagoshima-u.ac.jp

■宮崎大学 企画総務部総務広報課 TEL:0985-58-7114 / FAX:0985-58-2886

■沖縄工業高等専門学校 総務課総務係 TEL:0980-55-4003 /メール:ssoumu@okinawa-ct.ac.jp

琉球列島「最北端」のアオサンゴ群生 動画

琉球列島「最北端」のアオサンゴ群生の確認がニュースになっています。
共同通信から動画が公開されました!喜界島のアオサンゴ群生の全貌を見ることができます。ぜひご覧ください!

■KyodoNews
喜界島にアオサンゴ群生 奄美群島、北限を更新

本件に関するお問い合わせ

NPO法人喜界島サンゴ礁科学研究所
〒891-6151 鹿児島県大島郡喜界町塩道1508
TEL:0997-66-0200(研究員:駒越太郎)
メール:pr@kikaireefs.org

ご来所の皆様へのお願い

弊所では、新型コロナウイルス感染拡大の状況と鹿児島県、喜界町での対応をふまえ、その段階に応じたガイドラインを作成しております。

・島外から弊所に滞在される皆様には、来島の日より1週間前から検温をお願いしております。1週間以内に発熱(37.5℃以上)があった場合には日を改めてご利用いただけますようお願い申し上げます。

・長期で滞在される方には、来島後72時間は所内で過ごしていただき、可能な限り、所外の方との接触はないように対応させていただいております。また来島後1週間は検温の実施を引き続き、お願い申し上げます。

・緊急事態宣言が発令されている地域からの来所においては、72時間以内のPCR検査もしくは抗原検査による陰性結果の提示か、ワクチンの接種証明の提示をお願いしております。

・また蔓延防止等重点措置および他の感染拡大地域から来所される皆様においても、可能な限り上記の証明を持って来所するようご協力をお願いいたします。

<お知らせ 2021.08.13>

喜界町の新型コロナウイルス感染症警戒レベルが「レベル5」になったため、研究所および展示室の見学、サンゴCAFEの営業を停止いたします。お問い合わせは、喜界島サンゴ礁科学研究所(電話:0997-66-0200)までお願いいたします。

再開につきましては、鹿児島県、喜界町での対応を踏まえて判断をしてまいります。みなさまにはご不便とご迷惑をおかけいたしますが、何卒ご理解とご協力をお願いいたします。

2021年8月13日 喜界島サンゴ礁科学研究所

【各メディアに掲載】琉球列島「最北端」のアオサンゴの群生を確認

【各メディアに掲載】琉球列島「最北端」のアオサンゴの群生を確認

喜界島で発見されたアオサンゴ 群生について、各メディアに掲載していただきました。

■yahoo!ニュース

鹿児島・喜界島沖にアオサンゴ群生を確認 国内北限
https://news.yahoo.co.jp/articles/5c86bf66105c6261df38b739892f97fdf7a64c63

アオサンゴの大群生確認 喜界島沖「琉球列島で最北端」
https://news.yahoo.co.jp/articles/532d0688f954ccfbf3feb3c6f452e5c90f1152b2

喜界島にアオサンゴ群生 奄美、北限を更新
https://news.yahoo.co.jp/articles/ed73ef4ba70382d24365d2c6c0863780786f3f6f

喜界島沖にアオサンゴ大群生 6217平方m「琉球列島で最北端」 NPO確認
https://news.yahoo.co.jp/articles/a57c8baaedc391379ed1a68f01e399811d7512f1

■北海道新聞
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/446924/

■南日本新聞
https://373news.com/_news/?storyid=123685

■南海日日新聞
http://www.nankainn.com/local/%e3%82%a2%e3%82%aa%e3%82%b5%e3%83%b3%e3%82%b4%e3%81%ae%e5%a4%a7%e7%be%a4%e7%94%9f%e7%a2%ba%e8%aa%8d%e3%80%80%e5%96%9c%e7%95%8c%e5%b3%b6%e6%b2%96%e3%80%8c%e7%90%89%e7%90%83%e5%88%97%e5%b3%b6%e3%81%a7

■地方紙と共同通信のよんななニュース
https://www.47news.jp/localnews/5090968.html

■gooニュース
https://news.goo.ne.jp/article/minaminippon/region/minaminippon-20200803203951.html

■dメニューニュース
https://topics.smt.docomo.ne.jp/article/minaminippon/region/minaminippon-20200803203951

■NEWS Collect
https://newscollect.jp/article/?id=662992430912881761

■ORICON NEWS
https://www.oricon.co.jp/article/1234890/

■全国郷土紙連合
http://kyodoshi.com/article/7292

■奄美新聞社
http://amamishimbun.co.jp/2020/08/04/26425/

■神戸新聞
https://www.kobe-np.co.jp/news/zenkoku/compact/202008/0013574876.shtml

■沖縄タイムス
https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/611953

■西日本新聞
https://www.nishinippon.co.jp/item/o/632703/

■千葉新報
https://www.chibanippo.co.jp/newspack/20200805/711911

■産経ニュース
https://www.sankei.com/photo/story/news/200805/sty2008050004-n1.html

■東京新聞
https://www.tokyo-np.co.jp/article/47095/

■中日新聞
https://www.chunichi.co.jp/article/99934

■神奈川新聞
https://www.kanaloco.jp/article/entry-431537.html

■琉球新報
https://ryukyushimpo.jp/kyodo/entry-1168792.html

■大分合同新聞
https://www.oita-press.co.jp/1002000000/2020/08/05/NP2020080501000937

■毎日新聞
https://mainichi.jp/articles/20200806/k00/00m/040/112000c

本件に関するお問い合わせ


NPO法人喜界島サンゴ礁科学研究所
〒891-6151 鹿児島県大島郡喜界町塩道1508
TEL:0997-66-0200(研究員:駒越太郎)
メール:pr@kikaireefs.org

琉球列島「最北端」のアオサンゴの群生を確認

琉球列島「最北端」のアオサンゴの群生を確認

鹿児島県大島郡喜界町で、長さ230 m幅40 mの面積約6217㎡にわたるアオサンゴの群生を確認しました。今後は、地元ダイビング業者や自治体と協力し、保全を進めていきます。

■ 経緯
アオサンゴは、アオサンゴ目、アオサンゴ科、アオサンゴ属の1 属1 種のサンゴであり、IUCN(国際自然保護連合)のレッドデータリスト絶滅危惧Ⅱ類に掲載されています。アオサンゴの分布域は広く、インド太平洋のサンゴ礁地域に生息し、日本では琉球列島のサンゴ礁海域で生息が確認されています。世界最大級とも言われる石垣島白保の大群生の他に、石垣島伊原間・沖縄本島大浦湾において群生が確認されています。これまで喜界島では、アオサンゴの生息は確認されていましたが、連続性の良い群生は確認されていませんでした。2019年9月に喜界島小野津沖においてヨネモリダイビングサービスのガイド依田純一氏とWWFジャパン職員の鈴木倫太郎氏が潜水したところ、大規模なアオサンゴの群生の存在を発見しました。同年10月18日に喜界島サンゴ礁科学研究所とWWFジャパンは共同で生息範囲の調査を実施しました。(調査協力:ヨネモリダイビングサービス)

【 調査方法 】
調査は海上から目視によってアオサンゴの群生が生息している範囲を確認し、その後スクーバ潜水によって、アオサンゴの群生の範囲を確認するとともに、造礁サンゴの被度(海底を覆う生きたサンゴの割合)、アオサンゴの割合について、スポットチェック法によって記録しました。また記録したポイントの海上において、GPSを用いて緯度経度の位置情報を取得しました。これらの調査の結果、小野津沖に分布するアオサンゴの群生の範囲とその状況を把握しました。

【 調査結果 】
アオサンゴの群生は水深6~20 mの間に長さ230 m、幅40 mの範囲、面積約6217㎡にわたって分布していることを確認しました。この範囲の中におけるサンゴの被度は20~90%であり、水深が浅くなるほどサンゴは少なくなります。また、この範囲内においてサンゴの被度は一様ではありませんが、連続してアオサンゴが分布し、サンゴの被度が90%を超える場所においては、その9割がアオサンゴによって占められる場所も確認されました。また、アオサンゴ群体の形は、棒状のものが多く、石垣島の白保のサンゴ礁で見られる板状のものとは異なります。

【 関係機関との調整について 】
喜界島サンゴ礁科学研究所・喜界町役場・WWFジャパンが協議し、確認したアオサンゴの群生について、地元団体へヒアリングを実施しました。

■ヒアリングの結果
・アオサンゴの群生の海域は潮流が非常に速く、安全性に不安があります。
・この海域では通常、漁業活動及びダイビングを行うことはありません。
(稀に活動することもあります)

【 地域でアオサンゴを見守る指針 】
ヒアリングの結果をもとに、地域でアオサンゴ を見守るための指針を定めました。

(1)陸から直接行かない。
アオサンゴが見られる場所は、潮の流れが大変早くとても危険な場所です。海岸から泳いで近づくと、流される危険があります。陸から泳いでいかないようにお願いします。

(2)船で行く。
アオサンゴを見に行く場合は、海域に詳しい方にお願いして船で訪れてください。
このアオサンゴ群生に関するお問い合わせは、喜界島サンゴ礁科学研究所へご連絡ください。

(3)継続的なモニタリングを実施する。
アオサンゴを守るために、群生の状況を定期的に調査します。

(4)関係機関と協力した保全を進める。
アオサンゴの群生に変化があった場合、関係者と情報を共有し、適切に対応するための話し合いを行います。

(5)事故防止
島外からの観光客の方が事故にあわないように不用意な情報提供等は避けましょう。

【 今後の展開 】
喜界島で確認されたアオサンゴの群生は、これまで琉球列島で確認されてきたもののなかで最北端に位置する大群生であることから希少な存在と考えられます。学術的な観点だけではなく、地元の方々のサンゴ礁への興味関心の喚起、地域社会とサンゴ礁海域のつながりの構築、地元の自然資源、また共通財産として多様な価値を有しています。この島の方々にとっての共有財産を保全する目的から、アオサンゴの群生の継続的なモニタリングが必要です。今後は、喜界島サンゴ礁科学研究所が中心となり、地元ダイバー・事業者等による定期的なモニタリング調査を引き続き行う予定です。

 

本件に関するお問い合わせ

NPO法人喜界島サンゴ礁科学研究所
〒891-6151 鹿児島県大島郡喜界町塩道1508
TEL:0997-66-0200(研究員:駒越太郎)
メール:pr@kikaireefs.org

オンラインセミナー7月3日(金)「魚の形からわかること」

オンラインセミナー7月3日(金)「魚の形からわかること」

7月3日のサンゴ塾オンラインセミナーは「魚の形からわかること」講師は、東京大学大気海洋研究所の脇谷量子郎博士で開催しました!私たちの暮らしにも身近なお魚をテーマに、体の作りや形に注目することで、お魚の生態を調べ、どのように生息環境に適応しているのかをお話しいただきました。

 

魚の口のつき方と大きさ。お魚ごとに口のつき方が異なるのがわかります!

 

みんな大好きウナギの生態のお話には、子どもたちもとても目を輝かせていました。

 

脇谷博士が専門とされるウナギの生態にも、参加者の注目が集まりました。
特にウナギが何を捕食しているかといった話では、意外な生き物をたくさん食べていることに反響が大きかったです。
セミナーのアンケートには「やっぱり、ウナギがOOOOを食べているののがショックでした。今年の土曜の丑の日はウナギなしになりそうです。」「うなぎは大好きだったのですが。。。暫く食べたくないです。←って言っても食べると思います。」といった声が届いていました。

セミナーの最後に脇谷博士は子どもたちに、「スーパーなどで見かける魚の形を観察して、どんな生活をしているのか、推測してみてください」とお話ししていました。ネットや図鑑で調べる前に、魚の形に注目して、妄想してみてみると楽しいよ、と子どもたちに語る姿が印象的でした。

脇谷博士のお話を伺う中で、ネットで調べると多くの情報が簡単に得られてしまう今の時代、そのものに向き合って想像力を働かせることの楽しさを感じることの大切さに気付かされた思いです。またサンゴ塾生たちには、これを課題として出題していますので、どんなレポートが仕上がるのかとても楽しみです。これも後日ブログでご紹介できたら…と思います!

(駒越)

みなさんからたくさんのご要望をいただいた「サンゴ塾の無料体験」と「オンライン科学相談室」の申し込み受付を開始しました!

詳細は下記からご覧になれます。ぜひ、ご参加ください!

サンゴ塾の無料体験

サンゴ塾を最大3クラス受講可、組み合わせ自由の無料体験です。

サンゴ礁博士に聞ける!オンライン科学相談室

地球の環境について調べ学習したい!サンゴって何?科学者になるにはどうしたらいいの?夏休みの自由研究を相談したい!
などなど・・・博士に気になることをたくさん聞いてみよう!

喜界島サンゴ礁科学研究所 6th Anniversary 【#100年後に残す】

7月8日は、2014年に喜界島サンゴ礁科学研究所を設立し、研究調査活動を始めた、研究所のお誕生日です。

設立から6年目を迎える今年は私たちにとってちょっと特別な節目です。六射サンゴの「6」は、私たちにとって特別な数字です。研究所のミュージアム・カフェ・ロッジが詰まった”サンゴの家”も上から見ると6角形!

研究所のお誕生日を祝うのは、実は今年が初めて…!

2014年に喜界島を拠点に活動を始めてから、人種や世代、国境、立場を超えて、あらゆる方との出会いがありました。
私たちの活動や喜界島の尊い自然・サンゴ礁文化をもっとたくさんの方に届けたいと考えています。

合言葉は #100年後に残す

そこで、研究所のお誕生日の特別企画を開催します!7月6日〜12日、1週間限定でチャリティーコラボTシャツをつくりました!(Tシャツはキッズサイズもございます)エコバッグやパーカーもあります。いつも応援していただいているみなさん、Tシャツを来て、「#100年後に残す」を合言葉にSNSで、一緒にお誕生日をお祝いしてください!

販売は、7/6(月)~12(日)の1week限定

Tシャツの売り上げのうち¥700がチャリティーとして研究所の活動(サンゴの調査・研究のための資金、海洋観測・リーフチェック・海岸清掃)に使わせていただきます。

6th Anniversaryチャリティーグッズの購入はこちら
【オンライン科学英語】6/25 初級中級クラス

【オンライン科学英語】6/25 初級中級クラス

アカショウビン(Ruddy Kingfisher)の美声が響き渡る喜界島からです!

今月から、「the Blue Planet ~世界の海~」のトピックに入りました。
太平洋・大西洋・北極海・カリブ海や海に住む生き物も学習していきます!

海の生き物に詳しいサンゴ塾生は、生き物の不思議についてたくさん教えてくれて、授業がとてもいきいきしています。
世界の海を比べて、どんな違いがあるかこれから航海していきましょう🚢

(佐々木)

みなさんからたくさんのご要望をいただいた「サンゴ塾の無料体験」と「オンライン科学相談室」の申し込み受付を開始しました!

詳細は下記からご覧になれます。ぜひ、ご参加ください!

サンゴ塾の無料体験

サンゴ塾を最大3クラス受講可、組み合わせ自由の無料体験です。

サンゴ礁博士に聞ける!オンライン科学相談室

地球の環境について調べ学習したい!サンゴって何?科学者になるにはどうしたらいいの?夏休みの自由研究を相談したい!
などなど・・・博士に気になることをたくさん聞いてみよう!

【オンラインサンゴ塾】   サンゴ礁研究コース「サンゴとはなにか(生物学)」

【オンラインサンゴ塾】 サンゴ礁研究コース「サンゴとはなにか(生物学)」

今月は「サンゴとは何か」をテーマにして生物学の視点から迫る、オンラインサンゴ塾研究コースです。
サンゴの産卵や幼生の成長など、喜界島で今まさに起こっていることを題材に、何がサンゴをサンゴたらしめているのか一緒に考えました。

北大の渡邊先生も登場!
高校生クラスでは、渡邊先生・山崎先生も一緒に「サンゴとは何か」真剣に考えました!
研究所で飼育実験中のサンゴの赤ちゃんの成長をみんなで観察しました
一斉に産卵されたサンゴの卵、2〜3日後には動き出します!

サンゴの赤ちゃんプラヌラ幼生は、産卵から2日ほどで自力で泳ぎ始めます。そして1週間も経つころには、小さなサンゴ(ポリプ)に変態して骨を作り始めます。
たった10日ほどの短い期間にこれだけ劇的な変化が起きて、そして、これから何十年何百年とサンゴは成長を続けていくと考えると、その始まりはとても衝撃的に感じます。
今回はサンゴ塾生の子どもたちにもこの感動が伝わればと思い、授業を進めました。
「サンゴは死んでも骨が残る、でも人間は後に何が残るだろう?」という高校生からの意見もあり、改めて生き物のすごさを考えさせられました。

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Giant clams tell the story of past typhoons

Giant clams tell the story of past typhoons

Research Press Release | May 24, 2018

A highly precise method to determine past typhoon occurrences from giant clam shells has been developed, with the hope of using this method to predict future cyclone activity.
The waters surrounding Okinotori Island are home to a large number of Tridacna maxima, or giant clam. The isolated island is also located in a highly active typhoon region. (Photo credit: Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism Kanto Regional Development Bureau, http://www.ktr.mlit.go.jp/keihin/keihin_index005.html)

A team of researchers led by Tsuyoshi Watanabe of Hokkaido University has discovered that giant clams record short-term environmental changes, such as those caused by typhoons, in their shells. Analyzing the shell’s microstructure and chemical composition could reveal data about typhoons that occurred before written records were available.

Scientists are concerned that major tropical cyclones such as typhoons and hurricanes will increase with global warming. To better predict the frequency of these weather patterns, understanding typhoons in the past warmer periods of Earth’s history is particularly important.

The giant clam Tridacna maxima species was specifically chosen due to its fast and highly precise shell growth rate; daily growth increments in the shell can be seen, similar to tree rings, allowing researchers to accurately investigate the clam’s paleoenvironment. Live specimens were sampled from the waters surrounding Okinotori Island, which lies in the middle of a common path taken by typhoons before making landfall in Japan and other parts of Asia. The team analyzed the shell growth increment of each year, measuring its thickness, stable isotope ratio, and the barium/calcium ratio. They then compared the data with the past environmental records such as typhoons and water temperatures.

The whole Tridacna maxima valve. The shell was cut in two sections along the maximum growth axis. (Komagoe T. et al., Journal of Geophysical Research: Biogeosciences, April 19, 2018)

With these methods, the team found the growth pattern and chemical compositions in the shells were altered by short-term environmental changes in the area. Cooler ocean temperatures and other environmental stresses brought on by typhoons disrupted shell growth and increased the barium/calcium ratio as well as the stable isotope ratio.

Enlarged image of the shell edge showing a stripe pattern of growth increments. Geochemical analysis of increments reveals the clam’s paleoenvironment. (Komagoe T. et al., Journal of Geophysical Research: Biogeosciences, April 19, 2018)

“Since microstructural and geochemical features are well preserved in giant clam fossils, it may now be possible to reconstruct the timing and occurrence of past typhoons to a level of accuracy that was previously impossible,” says Tsuyoshi Watanabe of Hokkaido University.

This study, conducted in collaboration with The University of Tokyo, KIKAI institute for Coral Reef Sciences, and Kyusyu University, was published April 19, 2018 in the Journal of Geophysical Research: Biogeosciences.

Original article:
Komagoe T. et al., Geochemical and Microstructural Signals in Giant Clam Tridacna maxima Recorded Typhoon Events at Okinotori Island, Japan. Journal of Geophysical Research: Biogeosciences, April 19, 2018.
DOI: 10.1029/2017JG004082

Funding information:
This study was supported by JSPS KAHENHI grants JP 25257207 and 15H03742.

Contacts:
Senior Lecturer Tsuyoshi Watanabe

1508 Shiomichi, Kikai-cho, Oshima-gun, Kagoshima 897-6151, JAPAN

KIKAI Institute for coral reef sciences

pr(at)kikaireefs.org (please change (at) to @ when you send e-mail.)

+81-997-66-0200

Strong winter dust storms may have caused the collapse of the Akkadian Empire

Strong winter dust storms may have caused the collapse of the Akkadian Empire

Research Press Release | October 24, 2019

Fossil coral records provide new evidence that frequent winter shamals, or dust storms, and a prolonged cold winter season contributed to the collapse of the ancient Akkadian Empire in Mesopotamia.

The Akkadian Empire (24th to 22nd century B.C.E.) was the first united empire in Mesopotamia and thrived with the development of irrigation. Yet, settlements appear to have been suddenly abandoned ca. 4,200 years ago, causing its collapse. The area would also not experience resettlement until about 300 years later.

Past studies have shown that the Akkadian Empire likely collapsed due to abrupt drought and civil turmoil. However, the climatic dynamics which caused widespread agricultural failures and the end of an era have yet to be sufficiently explored.

Researchers from Hokkaido University, the KIKAI Institute for Coral Reef Sciences, Kyushu University, and Kiel University made paleoclimatic reconstructions of the temperature and hydrological changes of the areas around the archaeological site of Tell Leilan, the center of the Akkadian Empire. They sampled six 4,100-year-old fossil Porites corals from the Gulf of Oman, just directly downwind. The samples were aged by radiocarbon dating and geochemically analyzed to confirm they have not been significantly altered from their present state.

4,100-year-old Oman coral fossil

The coral data was then compared to modern coral samples and meteorological information. Although it is normal for the survey area to receive a significant amount of rainfall in the winter, the coral data suggests that, during the time of the empire’s collapse, the area suffered from significant dry spells. The data before and since the collapse are furthermore comparable to modern coral data, showing the dry spells would have been sudden and intense.

Map showing the sample sites (red stars) in respect to Mesopotamia (green dots) and wind direction. (Watanabe T.K. et al, The Geological Society of America. September 2, 2019)

The fossil evidence shows that there was a prolonged winter shamal season accompanied by frequent shamal days. The impact of the dust storms and the lack of rainfall would have caused major agricultural problems possibly leading to social instability and famine, both factors which have been previously associated with the collapse of the empire.

There is a clear correlation between ancient winter climate anomalies (green, blue, and red) and the civilization area of Mesopotamia and the Akkadian Empire (black) via time, with the right-hand side of the graph representing the present day. The anomalies are presented relative to present day values.

“Although the official mark of the collapse of the Akkadian Empire is the invasion of Mesopotamia by other populations, our fossil samples are windows in time showing that variations in climate significantly contributed to the empire’s decline,” said Tsuyoshi Watanabe of Hokkaido University’s Department of Natural History Sciences. “Further interdisciplinary research will help improve our understanding of connections between climate changes and human societies in the past.”

Tsuyoshi Watanabe (center) and his collaborators with the Mausoleum of Bibi Maryam at Qalhat in Oman in the background.
Contacts:
Senior Lecturer Tsuyoshi Watanabe

1508 Shiomichi, Kikai-cho, Oshima-gun, Kagoshima 897-6151, JAPAN

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Recruiting interns!

We, KIKAI Institute for coral reef sciences, can provide precious opportunities to work in the marine environment and various land research fields with researchers. We would love to support your interests and future career by working together!
Criteria


Duration: for more than a month
Start Date: since September 1st, at anytime
Qualifying target: university students or more (at age 18 and older)
Number of interns available: as needed

Tasks

We decide their task depends on individual ability and what our institute needs.
Others:
6 hours per day for work and 5 days a week (no payment, holiday: Sunday and Monday)
We provide a lodging place.

How to Apply

Please contact college(at)kikaireefs.org with information about your interests.

pr(at)kikaireefs.org (please change (at) to @ when you send e-mail.)

We send an application form as received your contact email.
If you have any questions, please feel free to ask us.

【オンライン科学英語】6/18初級中級クラス

【オンライン科学英語】6/18初級中級クラス

ご参考までにダイトウウグイス(昨年5月喜界島で撮影)

ウグイスは春の鳥かと思っていたのに、先週もまだ鳴き声が聞こえた喜界島からです🐤先週の初級中級クラスの様子をお伝えします!

4月から気候変動について学習してきました。

など文章を読み取りながら、塾生のみなさんの意見も聞いていきました。

Do you think the global warming is ongoing?

👇動画をご覧ください!

塾生のみなさんが書いてくれた意見も、これまで学習してきたことのポイントをつかめています!

「地球温暖化の問題を解決するためにどのようなことが必要ですか?」

「英語にしてみよう!」

次のトピックは、「世界の海洋」です!
みんなで、太平洋から北極南極まで、海にすむ生き物やその環境をみていきます🐟

(佐々木)

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【オンライン科学英語】6/16高校生上級クラス

【オンライン科学英語】6/16高校生上級クラス

梅雨に入ってすでに1ヶ月以上過ぎた喜界島からです!
今回は高校生上級クラスの様子をお伝えしたいと思います。

高校生は論文の要約発表とこれまでサンゴ塾で調査してきた自分の研究の要約発表の準備をしています。

4月から、海底火山のあるトンガのサンゴ礁への影響を理解しながら、英語の論文の文の作りや特徴を学習してきました。
先週からそれを要約してまとめていっています。

また、本校生の2人は昨年までにそれぞれのテーマで調査・研究を進めてきました。
学会やイベントで発表した内容を、これから英語で発表する準備をしていきます。

日本語でも自分の伝えたいことを分かりやすくまとめるのは難しいですよね…
この能力が身につけば、人に伝わりやすくなって、人にもっと伝えたくなって、それを聞いた人もさらに質問したくなって、と、どんどん輪が広がっていくと思います!

一緒にがんばっていきましょう☺

(佐々木)

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